コラム

COLUMN

2023.09.28

ガーナのこと

セネガル人ラシムが教えてくれたこと

彼の名前はラシム。
ガーナに住んでいたセネガル人。
彼と知り合ったのは今から20年も前の青年海外協力隊の時でした。
OSUという日本でいえば銀座みたいな(いいすぎ?)町の路上で外国人向けにハンドメイドのバッグを売っていました。
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バックが可愛かったから、買ったのが始まり。
それからOSUに行くと度々彼に遭遇して、挨拶していました。
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ある日、彼に「バックの材料の仕入れのためにお金が必要で、お金を貸してほしいと言われました。」
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普通なら断るところですが、なぜか直感で「この人は信用できるかも」と思って、日本円で1万円位を貸しました。
日本人の友人にいったらあきれられましたが。

「ありがとう!助かる!2週間後に同じ場所に来てくれたら返すから」といって彼とは別れました。

昔から、お金を貸す時はあげたと思って貸しなさいと母に言われていたこともあり、返してもらうことはあまり期待していませんでした。

再び彼に再会した時、路上で彼は貸したお金をちゃんと返してくれました。
彼のお財布には、ほとんどお金は残っていなかったけど。
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でも、その正直な気持ちが嬉しかったです。
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それから、彼と友達になりました。
協力隊の友人たちを連れてある日彼の家に遊びに行きました。
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彼の家は、海の近くで岸壁すれすれに掘っ立て小屋が立っていました。
セネガルや他の西アフリカの国からの出稼ぎ外国人たちのコミュニティがあって、とても不思議な空間でした。

気が付いたら、彼の家には半分屋根がありませんでした。
「雨降ったらどうするの?」ときくと、
「雨は降ってくるよ」と当たり前のように言われました。
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でも、目の前の海の景色は何もさえぎるものがなく、絶景でした。
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そこで彼はセネガルTEAをご馳走してくれました。
緑茶に大量の砂糖を加えた苦いけどあっまーいお茶です。
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お茶を飲みながら、イスラム教徒たちの礼拝をみながら、小人の話をしました。彼らには小人(妖精?)が見えるらしいです。
「えっ君たちは見えないのか?」と言われました。
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日本人の私たちは「そんなのいないでしょ。」というと、
「かわいそうに、心がピュアじゃないと見えないんだ」と。(笑)
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そこには、穏やかで平和な空気が流れていました。
貧しくても、屋根が半分なくても、みんなに、お茶をふるまうラシムは幸せそうでした。
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アフリカの人たちと話していると、見えない世界のことは当たり前に存在するんだなと思います。

もちろん人間だから欲はあるだろうけれど、穏やかで自然を愛し、見えない世界に畏敬の念をいだき、本当にナチュラルに生きている。
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もちろん、アフリカの人達にもいろいろな性格があって、「お金もうけるぞーっ」てギラギラしている人も、引っ込み思案な人も、畑仕事を心から愛する穏やかな人も、いろいろいます。
どんな性格も愛すべき人たちだなあと思います。
あっ、実際に仕事や友人として付き合うには、合う合わないはありますけどね。
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日本にいると、なんだかこの空気感の人、ガーナにもいたなあと思うことがあります。
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肌の色や文化、言葉が違っても、その人の持っている空気感(オーラともいいます)みたいなものは、国境を越えて共通しているなと思うのです。

今朝、畑で瞑想しながらふと、いつから私は自然療法や、スピリチュアルな世界に興味を持ったのだろうと思いました。
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そしたら、あっ、ガーナでの様々な体験が私の生き方の哲学みたいなものにすごく影響を与えていただんだなと思いました。
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特に村に暮らす人々にとってハーバリストの存在はとても身近で、町の薬局にも薬と共に様々な乾燥ハーブが売られていました。
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ガーナに住んでいた時は、シンクロニシティが当たり前のように起こっていて、それはガーナ人にとっても当たり前のことだったから、私も普通に受け入れていんだなあと。
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日本にいてもシンクロは起こるけれど、ガーナにいる時よりは感度が落ちた気がします。
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これってなんでだろうという答えが最近ようやくわかりました。
知りたい方がいたら、また別の機会にお伝えしますね。
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なぜ、私がナチュラルな未精製のシアバターにこだわるのか。
ナチュラルコスメにこだわるのか。
クレイやアロマなどの自然療法や星読みなどをお伝えしたいのか。
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多分、それは私自身がありのままの自分で、自分に嘘をつかずに生きたいから。
そして、皆さんにもありのままの自分で生きてほしいからなんだなあと思ったのでした。

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